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第59回小島三郎記念文化賞並びに
第31回研究助成金贈呈式

2023年度

第59回小島三郎記念文化賞並びに第31回研究助成金の贈呈式が令和5年10月27日(金)午前11時より、東京會舘(東京千代田区)において開催されました。

式典会場 渡邉治雄理事長 挨拶

小島三郎記念文化賞

 小島三郎記念文化賞の受賞者は、東京大学医科学研究所感染・免疫部門システムウイルス学分野教授 佐藤佳博士で、受賞のテーマは「新型コロナウイルス変異株の特性の解明」です。
 ウイルス学者である博士は、この3年半の間、世界を未曾有の危機にさらした新型コロナウイルスの研究に対し、大学の垣根を越えて集まった若手研究者と共に研究コンソーシアム「G2P-Japan」を立ち上げ、包括的なウイルス研究をきわめて迅速に実施できる研究基盤を確立することに成功しました。このG2P-Japanにより、博士はデルタ株、オミクロン株、ミュー株などの新型コロナウイルス変異株の特性を驚異的なスピードで次々と解明し、著名な論文等で社会に発信しています。これらの業績が高く評価され受賞の対象になりました。
 贈呈式は、本財団渡邉治雄理事長の開会の挨拶で始まり、続いて同理事長より「今回推薦された小島三郎記念文化賞候補者の業績は、何れも極めてレベルの高いものであり、厳正審査の結果、佐藤佳氏を受賞者に決定した。」との選考経過報告があり、同氏に賞状と記念トロフィー、副賞が贈呈されました。  また、佐藤氏を推薦された東京大学医科学研究所所長 中西真氏が所用で欠席のため、代理として同研究所副所長 川口寧氏より推薦のお言葉をいただき、同氏の業績を紹介していただきました。 

小島三郎記念文化賞受賞者 佐藤佳氏 推薦者 川口寧氏

研究助成金

 研究助成金の選考経過については、選考委員長である本財団宮地勇人理事より、「申請応募件数182件から選考委員会で審査・選考され、厳正審査の結果、特に優れた21名に決定された。」との報告がされた後、理事長より研究助成金、総額1830万円が贈呈されました。

受賞者挨拶

 小島三郎記念文化賞を受賞された佐藤佳氏より、「この表彰は、私個人の力、あるいは私の研究室員たちの力だけではなく、私が主催するG2P-Japanというコンソーシアムに参画する多数の先生方のご尽力、ご協力のたまものと痛感している。将来、新たな感染症有事が勃発した際にも世界の最先端で研究を推進し、世界のウイルス学・感染症学・公衆衛生学に資する研究を展開していきたい。」と受賞の喜びと今後の抱負を述べられました。
 また、三重県保健環境研究所衛生研究室 微生物研究課主幹研究員の楠原一氏より研究助成金受贈者を代表して、「今回採択された先生方の研究内容を拝見すると、医学研究の幅広さを感じるとともに、いずれの研究も今後の医学の発展に貢献できるという選考委員の先生方の強い期待も伝わってくる。今回の受贈を糧に、私たちは研究をとおして、人々がいつまでも健康に暮らすことができる時代を築けるよう、より一層精進したいと思う。」と受賞の喜びと今後の抱負を述べられました。

研究助成金
(前列左より、生戸健一、岡田光貴、荻原真二、小野裕介、笠松亜由、菊地正史、楠原一、後藤秀樹
後列左より、紺野沙織、定本聡太、杉山裕一朗、鈴木崇斗、法月千尋、廣瀬勝俊、松田将門、森大輔)

宮地勇人選考委員長 研究助成金選考経過説明 楠原一氏 受贈者代表挨拶

 謝辞の後、佐藤佳氏による受賞テーマの「新型コロナウイルス変異株の特性の解明」についての受賞記念講演があり、研究内容を解りやすく説明していただきました。

佐藤佳氏 文化賞受賞記念講演

 最後に本財団寺本哲也常務理事より閉会の挨拶があり「佐藤氏には心よりお慶び申し上げる。また、研究助成金受贈者の方々にはこの助成金を有効に使い、先生方の研究が更に進展されることを期待している。」と述べられました。

寺本哲也常務理事 閉会の挨拶

 引き続き、受賞の先生方を囲んで4年ぶりとなる立食での祝賀会に移り、本財団の金田良雅理事のお祝いの言葉と乾杯で始まり、祝賀会は盛会のうちに散会となりました。

お祝いの言葉と乾杯の発声 祝賀会風景

(事務局 小澤 宏和)

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