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小島三郎記念文化賞・研究助成金

2007年度

 第43回小島三郎記念文化賞並びに第15回研究助成金の贈呈式が平成19年10月19日(金)午前11時より、東京會舘において開催されました。

 小島三郎記念文化賞の受賞者は、馬原医院院長の馬原文彦氏。
受賞のテーマは「日本紅斑熱の発見と臨床的疫学的研究」で、永年、リケッチア感染症の研究に取り組まれ、それまで我が国では存在しないとされていた紅斑熱群リケッチア感染症である日本紅斑熱の発見に結びつけられるとともに、その診断法、治療法についての普及啓発にも多大の貢献をされた業績等が高く評価され受賞の対象になりました。

 贈呈式は、当財団中谷林太郎理事長の開会の挨拶で始まり、続いて同理事長より小島三郎記念文化賞の選考経過が報告されました。
今回推薦された小島三郎記念文化賞候補の業績は全部で4件(ウイルス学、リケッチア学分野に関連した業績が3件、国際医学協力に関する業績が1件)で、何れも極めてレベルの高いものであり、厳正審査の結果、馬原文彦氏を受賞者に決定した旨の選考経過報告があり、同氏に賞状とトロフィー、副賞が贈呈されました。


贈呈式風景

 また、馬原文彦氏を推薦された徳島大学名誉教授の大西克成氏より推薦のお言葉をいただき、同氏の業績を紹介していただきました。

 研究助成金は13名の先生方に贈呈されました。研究助成金の選考経過については、選考委員長である当財団河合忠理事より本年度の申請応募件数155件に対する選考委員会での審査、選考方法についての詳細な説明と、厳正審査の結果13名に研究助成金を贈呈する事に決定した旨の報告があり、中谷理事長より受贈者に研究助成金総額1070万円が贈呈されました。


中谷林太郎理事長 挨拶

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小島三郎記念文化賞受賞者

 小島三郎記念文化賞を受賞された馬原文彦氏は「受賞の対象になった『日本紅斑熱の発見と臨床的疫学的研究』は、多くの研究者の筆舌に尽くせぬご指導、ご尽力の集大成によるものであり、この疾患の研究には内科学、感染症学、皮膚科学、微生物学、病理学、衛生動物学、獣医学など多くの関連分野の共同研究が必要であった。改めて関係各位に感謝申し上げたい。今日の栄えある受賞を励みに、良き仲間でもある共同研究者とともに地域に密着した研究や臨床情報を今後とも発信し続けて行きたい。」と感謝の言葉と今後の抱負を述べられました。

馬原文彦氏 ご夫妻 推薦者の大西克成氏

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研究助成金を受けられた先生方

 また、研究助成金受贈者を代表して大阪医科大学臨床検査医学教室准教授中西豊文氏より「本日の13名の受贈者を代表してお礼申し上げる。私の受贈テーマであるプロテオーム解析というのは1994年ウイルキンによってつくられた造語で、それ以降15年経った。このプロテオーム解析を用いて膵臓癌のマーカーを日々検索しており、幸い数個の新しい膵臓癌の診断マーカーを見出している。それを、今後も研鑽して臨床検査の場に現れるような確りとしたデータを今後作って行きたい。私の研究を振り返ると、職場の良き指導者である上司、良き同僚そして良き部下に恵まれ、今回の受贈となったと考えている。今後とも若い精力的な臨床検査技師、研究者の方々へのフォローを宜しくお願いしたい。」と受賞の喜びと今後の抱負を述べられました。


(左より)大松 勉、菊池次郎、小島 寛、櫻井嘉彦、竹内 保(前列)  
所 正治、中西豊文、西原広史、林 俊治、東 伸昭の各氏(後列)

河合 忠理事 選考経過説明 田中完氏 受贈者代表挨拶

 最後に当財団黒住忠夫常務理事より閉会の挨拶があり、馬原文彦氏に対しては「本日の受賞を契機に、更にますますご活躍されることを心から祈念する。」、また研究助成金受贈者には「この研究助成金を有効に使っていただき、先生方の業績に寄与していただきたい。また、この研究助成金を受けられた方の中から、次の小島三郎記念文化賞の受賞者が出てきていただくことを心から期待している。」と述べられました。


黒住忠夫常務理事 閉会の挨拶

  引続き、受賞の先生方を囲んでの祝賀会に移り、当財団の桑原章吾理事より
「馬原先生そして研究助成金をいただかれた諸先生方おめでとうございます。私も小島三郎記念文化賞をいただいたが、馬原先生の業績は、それとは比較にならないほど素晴らしい業績である。」とのお祝いの言葉と乾杯で始まり、盛会のうちに散会となりました。

(事務局 岡田 護)

桑原章吾理事 お祝いの言葉と乾杯

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